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紹介者 金子大輔先生
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書名 兎の眼
著者名 灰谷健次郎
分野 日本文学
書評 (再掲載:2007年6月掲載)
 2006年11月に亡くなった灰谷健次郎さんのデビュー作です。私は小学生の時初めてこの本を読みましたが,とても衝撃をうけたことを覚えています。あれから20年経ち、もう一度読み直してみましたが,改めていろいろと考えさせられました。
 物語は,ある小学校を舞台として進みます。新婚で新任の女性教師小谷先生が,塵芥処理場に住む鉄三をはじめ,多くの子どもたち・先生・地域の人々との関わりの中で成長していく様子が描かれています。
 この作品が発表されたのが1974年ということもあり,今の時代とはあわない点もありますが,子どもにむけられた教師のまなざしはとても優しく,また,子ども独特の世界もよく描かれており,将来子どもと関わろうと考えているみなさんにはとても良い本であると思います。テーマの割に笑いもあり,涙もあり,そして文章のテンポが良く,一気に読み進めることができます。
 多くの人は(もちろん私も含めて),「教員やくざ」足立先生の「いまの人はみんな人間の命を食べて生きている」というセリフに感動するようです。しかし私は鉄三の「ぼくは心がずんとした」という作文がとても心に残っています。
 なおこの作品は,1979年に壇ふみ主演で映画化されました.2005年にはDVDも発売されています(私は見ていませんが・・・).機会があればぜひご覧ください。また,灰谷さんの別の作品(個人的には『太陽の子』)もお薦めです。



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